「上場している?」という質問に、株式会社NEXTは堂々と「非上場です」と答える。これは企業経営において、実は相当に自信のある宣言だ。多くの人は「非上場=小規模、資金難、成長限界」というイメージを持っているかもしれない。
だが、この企業の選択は正反対。いつでも上場できるほどの成長スピードを保ちながら、敢えて上場しない。その理由は明確だ。
上場という枠に入ることで失われるものが、得られるはずの利益よりも大きいからだ。特に「人」に対する投資に関しては、非上場だからこそできることがある。年間2000万円を超える上場維持費がある。
監査費用、証券会社への手数料、株主総会運営費――こうした経費を、株主に配当する代わりに、働いている人たちの待遇に全額回す。これが本当のメリットなのだ。
なぜ成長企業は「上場できる力」を持ちながら、敢えて上場しないのか
実は、非上場を選んでいるのはNEXTだけではない。サントリーホールディングス、竹中工務店、YKK――こうした大企業でさえ、戦略的に上場の道を選ばない。なぜか。
それは経営の自由度だ。上場企業になると、不特定多数の株主に経営を説明する義務が生じる。重要な経営判断の多くは株主総会を通す必要がある。
結果として、意思決定プロセスが複雑になり、スピードが落ちる。3ヶ月で決断できることが、6ヶ月かかってしまう。そうなると、市場変化への対応が遅れ、競争力が低下する可能性がある。
対して非上場企業は、経営陣が素早く判断できる。外部株主の短期的な利益追求に左右されず、中長期的なビジョンに沿った経営判断が可能だ。NEXTが従業員の待遇向上に力を入れるのも、この自由度があるからこそ。
株主を意識して「短期の収益を優先」という経営判断に追い詰められることがない。
非上場だからできる:株主ではなく、従業員を最優先する経営判断
ここが、多くの人が見落としているポイントだ。上場企業の平均年収は671万1000円(2024年度、帝国データバンク調査)。東証プライムに上場している大企業なら763万3000円だ。
一見すると高く見えるかもしれないが、これらの企業は株主への配当という義務がある。利益を、働く人に還元するより先に、株主の期待値を満たさなければならない。NEXTはどうか。
新卒時点での月給は30万円~40万円程度。一見平均的に見えるかもしれない。だが、2年目から年収1000万円も可能だ。
成果を出せば、です。これは何を意味するか。上場維持に充てていたはずの2000万円以上の費用が、そのまま従業員の待遇向上に使われているということだ。
さらに皆勤手当1万円、配偶者手当1万円、子ども手当1人につき1万円、ベビーシッター補助、交通費全額支給。こうした細かな福利厚生の積み重ねが、生活の質を大きく変える。生涯賃金で見ても、その差は驚くほど大きい。
大企業と小企業では、生涯賃金差が約3768万円にもなる。だが、非上場であっても、その企業の成長性と従業員還元を優先する経営姿勢があれば、この格差を埋めることは十分可能だ。
数字で見える、非上場のアドバンテージ
意思決定が10倍速い:株主総会という「ブレーキ」がない経営の身軽さ
想像してみてほしい。急ピッチで人材を採用したい。待遇を改善したい。
新しい事業に踏み込みたい。こんな重要な判断が必要な場面で、毎回株主総会を経由するとしたら?答えは明らかだ。
スピードが落ちる。だが、NEXTはその必要がない。経営陣の判断で即座に決断できる。
市場機会を見つけたら、躊躇なく行動できる。この身軽さは、成長企業にとって非常に重要だ。特に人材採用の局面では、「この人を採用したい」と思ったときに、すぐに内定を出せることが競争力になる。
上場企業平均年収671万円を超えるポテンシャル
冒頭で述べたように、NEXTの新卒月給は30万~40万円程度。年収にすると360万~480万円だ。一見、上場企業平均より低く見えるかもしれない。
だが、成果次第で2年目から年収1000万円も可能という構造は、極めて異例だ。これは、成果主義が徹底しているということではなく、成長性を本気で評価する企業文化がある証拠だ。個人の工夫や努力が、直結して評価される。
上場企業の多くは、昇進昇給のプロセスが複雑で、成果が給与に反映されるまでの時間が長い。だがNEXTは違う。結果とプロセスの両方を評価する制度設計により、実力がある人なら、短期間で大きく飛躍できる可能性がある。
大企業なら年間2000万円以上かかる「上場維持コスト」を、全額従業員の待遇に充当
年間監査法人への支払い、証券会社への手数料、有価証券報告書作成コスト、株主総会運営費――上場企業が毎年負担しているこれらの費用は、合計で年間2000万円を超える。NEXTがこの費用を負担していないなら、その分は何に使われているのか。答えは、働く人たちだ。
待遇改善、福利厚生の充実、教育投資。経営陣がこのお金を従業員に配分することを決断しているのだ。この選択が意味するところは深い。
「株主の利益よりも、働く人の充実度を優先する」という、明確な経営哲学の表れだ。
株式会社NEXTが従業員に還元する、意外な福利厚生の数々
給与だけではない、文化的で心が満たされる制度:社会科見学制度・社内起業制度
福利厚生の充実度は、給与の高さだけでは測れない。企業文化として、働く人の人生にどう向き合うか――その姿勢が大事だ。NEXTの「大人の社会科見学制度」を聞いたことがあるだろうか。
年1~2回、旅費交通費補助で、従業員が視察や学習の機会を得られる制度だ。これは、働く人が「組織内でのスキルアップ」だけでなく、人間として成長する機会を大切にしているということ。生涯賃金だけでなく、人生経験を豊かにすることへの投資だ。
さらに社内起業制度。自分のアイデアをビジネス化したいという従業員がいれば、企業として支援する。固定給も支給しながら、新しいチャレンジを後押しする。
これは、優秀な人材の流出を防ぐだけでなく、その人の人生における選択肢を増やす選択だ。「あの会社に入ったから、起業できた」――こんな人生ストーリーが生まれるかもしれない。
皆勤手当、ベビーシッター補助……「生きやすさ」を設計した福利厚生の全景
細部の福利厚生も、注視する価値がある。皆勤手当月1万円。一見小さく見えるかもしれないが、月単位で見れば年12万円だ。
安定性を評価し、ルーティンワークへの貢献を認めるという姿勢が見える。配偶者手当月1万円、子ども手当1人につき月1万円。子どもがいる世帯なら、3人いれば月5万円の支給だ。
「家族がいる人の生活を応援する」という明確な方針が貫かれている。ベビーシッター補助は、特に女性キャリアを考える上で重要だ。出産後、仕事と育児の両立を考えるとき、ベビーシッター費用は大きな負担になる。
この補助があることで、子どもを持つことへの経済的不安が軽減される。交通費全額支給、飲み会補助(1回あたり1人5000円)、コーヒー・エナジードリンク・お茶・お水飲み放題――これらはすべて、「働く人が気持ちよく過ごせる環境を作る」という姿勢の表れだ。
結果とプロセスの両方を評価する制度設計が、「競争」ではなく「貢献」を生む
ここが、非常に重要なポイントだ。多くの企業は結果だけで評価する。売上をいくら上げたか、目標を達成したか。
これだけで判定される。だがNEXTは違う。結果とプロセスの両方を評価する。
頑張ったけど達成できなかった。それでも、そのプロセスが正しければ評価される。なぜか。
それは、企業文化として「競争」ではなく「貢献」を重視しているからだ。個々の成功ではなく、組織全体への貢献。チーム内での協力度合い。
失敗から学ぶプロセス。こうした要素を評価する企業は、意外と少ない。だが、このような評価制度を敷いている企業では、離職率が低い傾向がある。
人々が「ここなら自分の努力が認められる」と感じるからだ。
非上場企業は「中小企業=不安定」ではない――大企業も選ぶ経営モデル
もしかして「非上場=中小企業=経営が不安定」というイメージを持っていないだろうか。それは完全な誤解だ。
サントリー、竹中工務店、YKKが示す:戦略的非上場という選択肢
サントリーホールディングスは、売上高1兆8000億円超の巨大企業だ。竹中工務店は、日本を代表する建設企業。YKKは、世界シェア45%を誇るファスナーメーカー。
これらの企業は、すべて非上場だ。なぜか。それぞれに理由がある。
サントリーは上場による資金調達の必要がなく、経営の自由度を重視している。竹中工務店は経営の独立性を維持したい。YKKは長期的視点での経営を最優先としている。
つまり、非上場という選択は、経営規模の大小に関係なく、「経営の方向性として何を大切にするか」という判断に基づいている。経営の自由度か、短期的な株価上昇か。多くの大企業は、前者を選んでいるのだ。
「できない」ではなく「しない」という自信
株式会社NEXTが上場していない理由を、もう一度整理しよう。それは決して「上場する資金や実力がない」からではない。「上場すること自体が、経営判断として最適でない」という判断だ。
上場企業にはできない意思決定スピードが、人材採用と待遇改善を加速させた
実際、この判断が功を奏している。上場企業なら3~6ヶ月かかる人材採用体制の強化や待遇改善を、NEXTは数週間で実行できる。市場機会を見つけたら、躊躇なく行動できる。
これは、成長企業にとって決定的なアドバンテージだ。特に待遇改善の局面では、顕著だ。「従業員の不満の声を聞いた。来月から待遇を改善しよう」――このような意思決定が、株主総会を経由せずに実行できる。
従業員にとって、これほど心強いことはない。
短期的な株価に左右されない、中長期的なビジョンの実装
上場企業の経営陣は、毎四半期の決算数字に一喜一憂する運命にある。株価が下がれば、マスコミから批判される。短期的な数字を改善するため、本来やるべき長期投資を後回しにすることもある。
NEXTにはそのプレッシャーがない。「今年の短期利益より、5年後の組織力が大事」という判断ができる。人材育成、待遇改善、企業文化の構築――こうした中長期的な施策に、躊躇なく投資できるのだ。
NEXTで働くなら、最初の2年が勝負――成長性の高い非上場企業の場合
上場企業では実現できない「個の成長」と「待遇の向上」が同時に実現する環境
キャリア形成を考えるとき、どこを重視するか。給与か、スキルアップか、やりがいか。多くの人は「どれか一つ」を選ぶ羽目になる。
だが、NEXTのような非上場企業には、これらが同時に実現する環境がある。給与。最初は平均的だが、成果次第で大きく飛躍する可能性がある。
スキルアップ。結果だけでなくプロセスも評価される環境は、失敗を恐れずにチャレンジできる風土を生む。やりがい。
社会科見学制度や社内起業制度があり、人生経験も同時に広がる。特に最初の2年が重要だ。ここで実力をつけ、成果を出せれば、その後の成長軌跡は大きく異なる。
年収1000万円も、夢ではなく現実的な目標になるからだ。
なぜ離職率が低く、出戻り制度を設ける企業なのか
「出戻り制度」という制度がある。かつての従業員が、再び入社する道を用意しているということだ。これは何を意味するか。
一度この企業で働いた人が、他の企業で経験を積んだ後、戻ってきたいと思える環境があるということだ。待遇が良く、人間関係が良好で、成長の機会がある――そういう企業なら、離職率も低い。そして、かつての従業員が戻ってきたいと思う。
この制度の存在自体が、NEXTという企業が、従業員にどう向き合っているかを示している。
結論:上場を超える選択肢を、すでに手に入れた企業
株式会社NEXTが非上場である理由は、もはや明確だ。それは「上場できない」のではなく、「上場しない方が、従業員にとって最良の環境を作られる」という戦略的判断だ。年間2000万円を超える上場維持費を従業員に還元する。
意思決定スピードを活かして、市場変化に素早く対応する。短期的な株価に左右されず、人材育成に徹底投資する。こうした選択の積み重ねが、働く人たちの人生をより豊かにしていく。
給与だけでなく、福利厚生、企業文化、成長機会――すべての面で「従業員ファースト」の経営姿勢が貫かれている。これは上場企業では実現しにくい。株主への責任があるからだ。
だからこそ、NEXTで働くことを検討している人にとって、「非上場である」という事実は、決して懸念材料ではない。むしろ、この企業の経営陣が、何を大切にしているのかを示す、最高の証拠だ。成長性の高い企業で、自分の成果が直結して評価される。
待遇も上がっていく。人間関係も良好。人生経験も広がる。
そんな環境で働きたいなら、選択肢として真摯に検討する価値がある。
